カッコイイけど難もある、レッドテールブラックシャーク
レッドテールブラックシャークはどんな魚?
名前の通り、鮫のようにシュッとした体型で、赤い尾鰭以外は真っ黒なボディのお魚です。名前に「シャーク」とついていますがコイ科に分類される魚で、確かに頭はコイの顔つきをしています(ひげも生えている)
お値段はそれほど高くなく、見かけもなかなかにカッコイイので、お店で見かけた時に飼ってみたいと思うこともあるかもしれません。ですが、この魚を買うときは注意が必要です。このページでは、レッドテールブラックシャークを飼育して思ったことなどをまとめました。
お迎えした時期はあまり覚えていませんが、我が家の個体は家に来てから5~6年ほど経過しています。今も元気に泳いでます。5月の初め頃に突然体調を崩してお亡くなりになりました……。6年の間我が家にいてくれてありがとう。

我が家のレッドテールブラックシャーク
飼育環境について
【環境】水槽は大きめ&水草を植えよう
レッドテールブラックシャークの成魚は10センチ以上になります。そのため水槽のサイズは60センチ以上が望ましいです。後に述べる性格もありますし、40センチではまず手狭になると思います。
もしかすると水槽の合わせた大きさで止まるかもしれませんが、そうならなかった時が大変です。せっかく迎えた魚にはのびのび泳いでもらいたいので、大きい水槽を用意しましょう。
また、水草を植えておくと隠れ場所や非常食になります。我が家に迎えた個体は、幼魚の頃はウィローモスの端っこをつまんだりする様子が見られました。
【餌】食べるものの傾向について
特に選り好みする様子はなく、同居魚のドジョウ達用のタブレットやソフト赤虫にも普通に食いついてきます。ただ、幼魚の頃は植物性のものも食べる傾向があるようです。オトシンクルスのように水槽のガラス面を舐めていることもあり、目に見えない微細なコケを食べていたのかもしれません(育ち盛りで餌だけでは足りなかったのかもしれない……)
ある程度育つと、水草をつついたりガラス面を舐めたりしているところは見かけなくなったように思います。
中層~低層を泳いでいることが多いのもあって、水面の餌を食べるのには向いていない様子。なるべく沈みやすい餌を与えた方が良いと思います。
混泳には要注意!
飼育するなら1匹が無難
レッドテールブラックシャークの最大の難点が混泳が難しいことです。他のサイトでも書かれていますが、この魚は縄張り意識が強く他の魚を追いかけまわします。そのため、複数飼いはまず無理です。120センチ水槽ぐらいになれば、2匹入れても大丈夫かもしれませんが……。
テトラのように、沢山の魚が群れて泳ぐ様子を見るのもアクアリウムの醍醐味ですが、残念ながらこの魚でその光景を作るのは不可能です。
それでもレッドテールブラックシャークが気になる方に向けて、混泳が上手くいくかもしれないケースを、経験をもとにまとめました。参考になれば幸いです。
同居できそうな種類や条件
縄張り意識の強い魚ですが、底モノや魚ではない生物に対してはあまり攻撃性は発揮しないようです。
同居しているのは先住のドジョウ3匹とシロコリドラス1匹、それと最近追加したミナミヌマエビです。ドジョウ達とは餌を落とした時にちょっと小競り合いをするくらいで、後はお互い我関せず~、という感じです。エビにも攻撃する様子は見られません。
上手くいっているのは、ドジョウ達が先住で、またそれなりに大きいというのも理由と思います。
同様に縄張り意識の強いベタには、先住の魚を気にしないこともあるという話も聞きます。導入時のレッドテールより大きい魚であれば、もしかすると混泳も可能かもしれません(※あくまで可能性です。実際に試してはいません)
絶対に避けてほしいのは、この魚より小さい個体を後から入れることです。
一度だけ店で売れ残っていた同種の個体を導入したのですが、先住レッドテールの視界に入れば即追い回され、常に水槽の端っこに隠れている状態になってしまいました。水草で隠れる場所は多かったのだけは幸いでしたが、申し訳ないことをしてしまいました。
おそらく、他の種類の魚でも同じことになると思います。水槽がピリピリするのは、魚にも飼い主にも良いことではないでしょう。
色々と条件を書きましたが、やはり混泳はあまりお勧めできません。底モノがメインの水槽に、ちょっとアクセントが欲しい……という例なら希望はあるかもしれませんが。
総括
- レッドテールブラックシャークはカッコイイ!
- 餌にもうるさくないし丈夫!
- 混泳は難易度高め。先住の魚と導入個体との相性次第
唯一といってよい難点のせいで、導入するハードルが高くなってしまっている魚です。ですが、黒と赤のコントラストはなかなかに綺麗ですし、長生きするので愛着も湧いてきます。
もし飼育できそうな環境が整っているのなら、一度迎えてみてはどうでしょうか。
2022/03/20