箱庭生活 ひつじ村DS

製品情報

販売
サクセス
発売日
2008/06/26
ハード
ニンテンドーDS
価格
5,040円
ジャンル
田舎暮らしシミュレーション

公式サイト

 PS2でまきば暮らしシミュレーションゲームとして登場した「ようこそ ひつじ村」。PSPに移植されたり、mixiやyahooのモバゲーに登場したりと、ひつじ村は様々な媒体で登場しています。が、ニンテンドーDS版のひつじ村はなんだか影が薄い気がします。
 初めてプレイしたひつじ村ということもあって、個人的には好きなのですけれども。

 ひつじ村シリーズは簡単に言うと、牧場=自分の土地で作物や家畜を育てるゲームです。牧場物語? いや全然違いますよ。牧場物語は作物や家畜の副産物を育てて出荷しますが、ひつじ村には出荷なんてシステムはありません。好みのキャラの好感度を上げてお付き合いするようなシステムも存在しません。
 作物を家畜の餌にしたり、家畜を解体して得た肉を犬の餌にしたり……ひつじ村は牧場生活とリソースのやりくりに重きをおいたゲームです。要するに自給自足みたいなもんです。
 DS版はPS2ベースの「ようこそ~」とシステムが若干異なっていますが、基本的な部分は変わりません。

 プレイヤーは、とある土地に入植してきた若者となり、そこで三年間過ごすことが目標です。三年過ごせばその土地は自分のものになるんだって! なお、四季がそれぞれ二十五日ずつなので、一年=ちょうど百日になります。
 それでは画面を見つつゲームの流れを説明していきましょう。

 1枚目が牧場画面、2枚目がメニュー&マップ画面。画面設定で変更できるので、上・下の名称は使っておりません。どっちがどんな機能かは、まあ見ればわかるよね。だいたい牧場画面を見ながらのプレイが主になるかと思います。

 メニュー&マップ画面についてさらっと説明しておきましょう。
 緑色の丸いマークは畑のHP。ずっと作物を育てていると、次第に土地が疲れてしまいます。家畜を飼うスペースにして畑を休ませたり、肥料をまくと回復します。
 その下の「TIME」は、一日の経過時間。ひつじ村での時間は収穫などの作業をするごとに経過していくため、一日で出来ることには限界があります。作業に夢中になっていると、あっというまに日が経つので注意が必要です。

 次にゲームの大まかな流れ。牧場生活はイモとカブから始まります。作物を育てて収穫すると、新たな作物の種を雑貨屋で購入できるようになります。育てた作物を売って得たお金をもとに種や家畜を購入し、また新たな作物を育てて……というサイクルがメインの流れです。最終的にはゲームの名前にもあるヒツジをいっぱい買えるようになります。
 これだけだと牧場生活も楽ちんだなあ、と思ったりもしますが、そうもいかないのがひつじ村。

 メニュー&マップ画面の右下に、三つの数値が表示されていますね。これらは備蓄を表していて、上から主食、副食、薪となります。この三つのうち、どれか一つでもゼロになったらゲームオーバー。主食&副食は対応する作物を補充したり、料理を食べるなどして回復できます。薪はそのまま薪を補充すればOK。大きな動物のフンも燃料になります。
 ふむ、資金調達用以外にも、備蓄用の食物も育てないといけないんだな……まだまだあります。
 当たり前ですが、家畜にも餌が必要です。餌はどこから調達するかと言うと、もちろん作物を育ててそいつを餌にするのです。しかも、これだけでは家畜は養えないのです……。

 作物や家畜を育てていると、当然害獣の被害を受けます。貯蔵していた穀物がネズミにかじられたり、育てていたウサギがキツネにとられてしまったり……これを防ぐには犬や猫を育てて、見張りをしてもらわなければなりません。
 犬猫は肉をいただきます。肉はどこから手に入れるのかって? 家畜をシメて解体するんだよ! ここがDS版ひつじ村の一番の特色だと思います。ちなみに上の牧場画面に何か転がっていますが、上からウサギ死体、クイ(ネズミの仲間)死体、トリ死体です。
 ちなみに、作物に関しては病気とかモンシロチョウとか、雨で干し草が湿ってしまったりとか、どうやっても防げないものもあるので注意が必要です。ある程度収穫が減るのを想定しないといけないわけですね。

 作物は不足していないか、備蓄には余裕があるか、餌は足りているか。そういった要素を管理しながら牧場生活を送るのがひつじ村です。
 と言ってもそんなに難しい訳ではありません。畑のHPが減るのは緩やかだし、備蓄もゲーム開始時はかなり余裕があります。軌道に乗るまではとにかくお金を増やすことに集中しても大丈夫なくらいです。

 すっかり忘れてたけど結婚要素もありました。でもひつじ村の結婚要素はオマケぐらいに思った方が良いです。好感度とか、ラブラブな結婚生活とかそんなの無いので。子どもは生まれるけど。
 結婚するには、男主人公なら羊、女主人公なら羊毛から作るベッドカバーが必要です。お高い相手と結婚したいならそれ相応の数を揃えないといけません。伴侶にするなら当然、経済力がある人が良いですもんね。

 DS版のひつじ村で地味に楽しい要素がスタック。干し草を積み上げて作る塚「クライエ」や、バスケットにカブやイモ、カボチャなんかを積んだり、せこせこ作った薪を積み上げてみたり。アイテムや数字が増えていくのを見るのが好きな人にヒットしそうです。

 家畜も様々な種類がいて、育てるのも楽しいです。ミルクなどの副産物が取れたり、イモの収穫に使ったり、ただのウンコ製造機だったり。
 種類ごとに繁殖できる季節が決まってるのも無駄にリアル。そのぶん家畜の繁殖が上手くいくと嬉しくなったりします。

どうでもいいこと

 ここではちょっと残念な部分を……。まず、バランスが大味なところでしょうか。そこまで難しくないと述べましたが、逆に言えば一度軌道に乗ってしまうと何も考えなくても安泰な牧場生活が送れるようになります。備蓄は余裕たっぷり、所持金も使い道が無いくらいに増えていきます。
 モノを減らそうとすると売却しか手段がないので、後半はお金が増える一方になります。PS2版のゴミ箱のような機能が欲しかったなあ。

 いつかひつじ村も携帯機で出ないかなあ。DLCで作物や家畜を追加できるようなシステムにすれば面白いんじゃないかなーって思っています。

超序盤のアドバイス

 作物や動物は基本的に雑貨屋で購入します。動物は若い動物をしばらく育てることでオス・メスになり、繁殖や肉にすることが可能になります。イヌネコ等はこの段階にならないと牧場を守ってくれません。しばらく我慢しましょう。
 性別の区別は売値でわかります、値段が高い方がメスです。

 イモを育てると村長さんからニワトリがもらえます。そして雑貨屋でもニワトリ購入が解禁されます。
 雑貨屋のニワトリは一気に買うのではなく、村長さんからニワトリをもらった日から一日ずらして買いましょう。一度に全部買っても別にいいけど……。

2014/03/19